こんにちは。虎之助です。
ウォーレン・バフェット氏も長期保有する、アメリカを代表するアメリカンエキスプレス(AXP)について紹介します
本記事では、(AXP)の個人的な評価【採点表】と、会社概要、配当、業績、アナリスト予想などについて解説します。
企業採点表(個人的見解)
早速ですが、企業評価表(個人的見解)です。
※あくまでも、個人的見解となり、ご自分の投資の参考にされるかは、自己判断でお願いします。
・配当性向尾24%と増配余力高く、積極的な自社株買いあり
・Gross margin(直近四半期)97%と高い
・米国内ビジネス用途での利用者高く、顧客忠誠度が高い
ビザ・マスターと違い、直接自社カード発行しており、顧客1人当たり利益率・満足度向上可能
・2020年に増配記録ストップ (それまで、約8年増配記録あり)
※減配でなく、配当額据え置きだが、あえて増配記録ストップさせる企業方針は個人的にNG
・売上高成長率(10年平均)、当期純利益成長(10年)、それぞれ3%、9%と低調
・配当利回り(1.17%)と低い
・主要顧客がビジネス用途のため、今後のリモートワーク進展にともない、収益機会減少のリスクあり、辛口評価で(星3つ)評価
虎之助も以前所有していましたが、増配ストップした際に、売却しました。
項目 | 数値 | 評価 | 備考 | |
配当 | 配当利回り | 1.17% | △ | |
増配年数(年) | 年 | ✖ | ||
増配率(3年) | 0% | ✖ | ||
配当性向 | 24% | ◎ | ||
業績 | 売上高成長率(10年) | 3% | ✖ | |
当期純利益成長率(10年) | 9% | △ | ||
営業キャッシュフローマージン(5年平均) | 27% | △ | ||
Gross margin(直近四半期) | 97% | ◎ | ||
アナリスト 予想 |
売上成長率(3年) | 13% | 〇 | |
EPS成長率(3年) | 10% | △ | ||
Analyst consensus | Buy | 〇 | ||
株価 バリュエーション |
PER(倍) | 17倍 | 〇 | |
トータルリターン(過去5年) | 105% | 〇 |
企業概要
アメリカン・エキスプレス・カンパニーは、その子会社とともに、チャージカード、クレジット決済カード商品、旅行関連サービスを世界各地で提供しています。
ビザ・マスターと違い、アメリカン・エキスプレスは自社カードを直接発行しています。それにより、1人当たりのクレジット年間利用額は約2万ドルと高く、発行済みカード1枚当たり、約58ドルの収益(2019年データ)をあげられています。
多くの企業が自社社員の費用精算用として、アメリカンエキスプレスカードを利用しています。
かくいう、虎之助も、2年ほど米国で働く機会があったのですが、その際に会社から渡された出張費用精算用のクレジットカードも、アメックスでした。出張費用精算アプリとの相性もよく、一旦自己負担する必要もなく、非常に便利でした。
但し、新型コロナ以降、リモート勤務、リモート会議が主流となる中で、ビジネス出張の収益機会は減少するのは間違いないと考えます。ビジネス用途が多いアメリカンエキスプレスの売上が、今後どうなるか不安要素は大きいと考えます。
企業概要
更新日: | 2022/8/11 |
社名 | American Express Company |
ティッカーシンボル | AXP |
国籍 | United States |
業種 | Consumer Finance |
セクター | Financials |
従業員数 | 64,000人 |
売上高 | 47.96B |
扱い証券会社 | SBI証券(〇) |
楽天証券(〇) | |
マネックス証券(〇) |
各指標 更新日: | 2022/8/11 |
株価 | 162.44 |
PER | 16.61 |
予想PER | 16.64 |
PBR | 5.24 |
年間配当(利回り) | $1.90 (1.17%) |
配当性向 | 24% |
増配年数 | 0年 |
配当成長率 | (5年平均):7.72% |
株価
二年間の株価推移です。
新型コロナの影響で、大きく下げた後、今年2022年2月まで、株価は急激に回復しましたが、その後は他の銘柄同様に下げてきています。
トータルリターン(SP500指数との比較)
高配当でも株価リターンが低い銘柄(バリュートラップ銘柄)を避けるため、トータルリターン(配当・キャピタルゲイン)を比較します。
過去5年トータルリターンは、指数(SP500)を超過しています。
American Express (過去5年累計 105%) ※年平均21%
SP500(過去5年累計 87%) ※年平均17%
競合(ビザ・マスター)とのトータルリターン比較
同じ国際カード決済事業を手掛ける競合(ビザ、マスター)2社と2011年からの10年間トータルリターンを比較しました。
結果は、以下の通り、アメリカンエキスプレス(グラフ内青線)が他2社に比較し、大幅に劣後しています。
アメリカンエキスプレスもトータルリターン(年平均13%)と悪くありませんが、競合2社は(年平均20%以上)と遥か先を行っています。予想通りの結果ですね。
企業名 | 2011年時点 投資額 | 2022年時点 運用額 | 年平均成長率 (CAGR) |
American Express Company | $10,000 | $42,488 | 13.30% |
Visa Inc. | $10,000 | $130,781 | 24.85% |
Mastercard Incorporated | $10,000 | $167,949 | 27.58% |
配当・増配状況
配当利回り等の指標は以下の通りです。
配当性向(24%)と低く、今後の増配余地はあると考えます。
配当利回りは(1.17%)と低いです。
増配記録は2020年まで約8年続きましたが、2021年に増配無し(据え置き)となり、増配ストップしました。
新型コロナでのカード利用収益減少によるもので、少なくとも前年度配当金レベルを据え置きされているので、悪くないのかもしれませんが、他競合2社(ビザ、マスター)が同じ状況でも増配を継続しているのと比較すると、どうしても悪く見えてしまいます。
(ビザ、マスター)ともアマゾンでの注文決済など、巣籠り需要での収益が残っていたのに対し、(アメリカンエキスプレス)はビジネス出張需要が蒸発したので、より厳しい状況であったと情状酌量の余地はあるかもしれません。
但し、リモート出勤の拡がりで、似た状況は継続するでしょうし、増配ストップするという経営陣の判断に対し、配当金を重視する投資家としては、賛成できません。
虎之助としては、(アメリカンエキスプレス)株式は、以前所有していましたが、増配ストップした際に、売却しました。
勿論、アメリカを代表する良い会社なのは間違いないですが、配当金投資家の視点では、ビザ、マスターのほうが良いですよね。
株価 | 162.44 |
年間配当(利回り) | $1.90 (1.17%) |
配当性向 | 24% |
増配年数 | 0年 |
配当成長率 | (5年平均):7.72% |
一株当たり配当・増配率推移
一株当たり配当は、2020年に増配記録はストップしました。
配当安全性
配当安全性確認のため、【一株当たり配当】が【EPS】【フリーCF】範囲内か以下グラフで確認します。
一株当たり配当(橙色)は、EPS(青線)、フリーキャッシュフロー(灰色線)の範囲内で、配当安全性は高い(はず)です。
配当性向24%と低いため、増配余力はあり、今後の増配は期待できます。
ただし、不況の際には、増配ストップ or 減配のリスクはあります(当たり前のことですが)。
業績・財務状況
売上・利益・(年次)
売上・営業CF・純利益は、微増(ほとんど横ばい)です。
売上高成長率は、【5年平均: 4%】で、ほとんど成長していません。
売上・利益・(四半期)
(四半期)決算では、売上・営業CF・純利益とも、基本的に右肩上がりで増加しています。
新型コロナよりの回復を受け、売上を伸ばしていますが、コロナ前の売上レベルまでは回復していません。
営業キャッシュフロー(年次)
営業CFは、デコボコですが、ほぼ横ばいです。
営業CFマージン(左グラフ黄色折線)は、【5年平均27%】と問題ありません。
※(備考)営業CFマージンの目安は(15~35%)あれば理想的です。
営業CF成長率(右グラフ)は、【5年平均37%】と高く悪くありません。
アナリスト予想・株価バリュエーション
アナリスト予想
アナリスト予想(売上)
アナリスト予想(売上)は、右肩上がりで増加しています。
アナリスト予想売上高成長率は、【3年平均: 13%】となります。
アナリスト予想(EPS成長)
アナリスト予想(EPS)は、右肩上がりで増加しており、好印象です。
アナリスト予想EPS成長率は、【3年平均: 10%】となり、悪くありません。
アナリスト株価予想
34人の株式アナリストによると、AXP株の12ヶ月の平均株価予想は182.09ドルで、11.72%の上昇を予測しています。最低目標は141.4ドル、最高目標は231ドルです。アナリストの平均的な評価は、AXP株を買いとしています。
株価バリュエーション(PER推移)
現状PERは、 17 倍
過去10年平均PERは、 19 倍
PERは過去10年平均PERと<ほぼ同じ>。 株価は平均です。
【再掲】企業採点表(個人的見解)
早速ですが、企業評価表(個人的見解)です。
※あくまでも、個人的見解となり、ご自分の投資の参考にされるかは、自己判断でお願いします。
・配当性向尾24%と増配余力高く、積極的な自社株買いあり
・Gross margin(直近四半期)97%と高い
・米国内ビジネス用途での利用者高く、顧客忠誠度が高い
ビザ・マスターと違い、直接自社カード発行しており、顧客1人当たり利益率・満足度向上可能
・2020年に増配記録ストップ (それまで、約8年増配記録あり)
※減配でなく、配当額据え置きだが、あえて増配記録ストップさせる企業方針は個人的にNG
・売上高成長率(10年平均)、当期純利益成長(10年)、それぞれ3%、9%と低調
・配当利回り(1.17%)と低い
・主要顧客がビジネス用途のため、今後のリモートワーク進展にともない、収益機会減少のリスクあり、辛口評価で(星3つ)評価
項目 | 数値 | 評価 | 備考 | |
配当 | 配当利回り | 1.17% | △ | |
増配年数(年) | 年 | ✖ | ||
増配率(3年) | 0% | ✖ | ||
配当性向 | 24% | ◎ | ||
業績 | 売上高成長率(10年) | 3% | ✖ | |
当期純利益成長率(10年) | 9% | △ | ||
営業キャッシュフローマージン(5年平均) | 27% | △ | ||
Gross margin(直近四半期) | 97% | ◎ | ||
アナリスト 予想 |
売上成長率(3年) | 13% | 〇 | |
EPS成長率(3年) | 10% | △ | ||
Analyst consensus | Buy | 〇 | ||
株価 バリュエーション |
PER(倍) | 17倍 | 〇 | |
トータルリターン(過去5年) | 105% | 〇 |
以上、参考になれば幸いです
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